株式会社アイネックス 公式ブログ
中古住宅のリノベーション in 杉並区 漠然としてるイメージを形にするリフォーム計画
中古住宅リノベーションin杉並区 コンクリートの雨漏り修繕工事を行うベストな状態
アイネックス小池です
「中古住宅のリノベーション in 杉並区 漠然としてるイメージを形にするリフォーム計画」、リフォーム現場の進捗状況の続きです。
■骨材(砕石、砂利)の含水状態
右から2番目の表乾状態とは、石の表面は乾燥していて付着水がなく、内部の空隙は全て水で飽和されている状態を言います。
簡単に言うと、表面こそ乾いているが内部は水で飽和されている状態のことです。
その左の気乾状態とは空気中乾燥状態を略したもので、空気中で自然乾燥した状態で、表面の付着水がなく、内部の水も飽和していない状態をいいます。
長いこと水に浸かっていたコンクリートは、水をはき出して、雑巾で拭き取り、4~5日乾燥させたぐらいでは、まだ表乾状態ぐらいで気乾状態にはなっていません。
この表乾と気乾では画像でも分かるように、含水状態が全く異なります。
この違いが非常に重要なのです。
雨漏り修繕工事を早く着工させたいため、地下の復旧工事(造作材を撤去して水を抜き取るまで)がいつ終わるのか、買主側不動産会社から催促混じりの問い合わせがあったので、4~5日でコンクリートの表面は乾くとしました。
この時点では、雨漏り修繕工事は建物内部から止水するということしか聞いてなく、止水工事の工法については何の情報もアイネックス側にはありませんでした。
仮に止水工事の工法がコンクリート含侵工法といって、コンクリートに何かしら止水剤を含侵させることによって、コンクリート内部に変化をもたらす工法の場合は、表乾状態では施工することは不可能で、気乾状態まで待たなくてはいけません。
そのために買主側不動産会社にコンクリートの表面は乾くと伝えておけば、順に買主側不動産会社経由で雨漏り修繕工事の施工会社に伝わると思ったからです。
これも全て私のメールに対して、買主側不動産会社が電話で回答するスタンスがもたらす作業性の悪さです。
瑕疵担保責任という一大事なのだから、アイネックス、お客さま、買主側不動産会社、売主、売主側不動産会社
そして雨漏り修繕工事の施工会社全体がメールで連絡を取り合えば、どんなにスムーズに事が運ぶでしょうか?
ほとほと呆れます...。
■リフォームプラン:地下平面図
建築コストをかけてまで、なぜ建売住宅に地下室を造ったのか?
建設会社が地下を造る際は、非常に神経を使います。
また、建築コストもかかります。
にも拘らず、どうして地下を造ったのでしょうか?
この住宅の構造は地下は当然RC(鉄筋コンクリート造)で、1階、2階は木造の建売住宅です。
地下は型枠にコンクリートを流し込み、型枠を造って床・壁・天井を継ぎ目のない一体構造で造ります。
そのため、非常に気密性や遮音性が高く、外部の騒音を遮って静かな空間を生み出します。
建築条件により3階建て住宅を建てることができないため、上に高くできない代わりに、建築コストをかけてでも
「地価がある住宅」として付加価値を付けて販売したのでしょうね。
地下室に対して、結露しやすく、湿気でムーとしているというイメージを持たれている方も多いと思います。
まさにその通りで、気密性や遮音性が高い反面、室内で発生した湿気を除去する措置を怠ると、結露やカビが発生しやすい環境になってしまいます。
今回のポイントは、建売住宅に付加価値を付けるために地下室を造ったという点です。
次回に続きます...