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中古住宅のリノベーション in 杉並区 漠然としてるイメージを形にするリフォーム計画

中古住宅リノベーションin杉並区 コンクリートに入っている粗骨材の含水状態

アイネックス小池です

「中古住宅のリノベーション in 杉並区 漠然としてるイメージを形にするリフォーム計画」、リフォーム現場の進捗状況の続きです。

令和元年11月16日(土)にポンプアップして地下に溜まった雨水をはき出して、11月18日(月)に残った水を雑巾で拭き取ったあと、コンクリートを早く乾かすために業務用送風機を回しっ放しにしておきました。
この状態でコンクリートが乾くまで待つのですが、最低でも1週間はかかると思います。

少し前の話ですが、買主側の不動産会社とのメールのやり取りをご紹介しました。
下は令和2年11月20日に私が送ったメールです。
「地下の撤去は終わって乾燥工程に入っています。
コンクリートなので完全に乾くのは無理ですが、あと4~5日で表層付近は乾くと思います。」

買主(リフォームの依頼主)から責められているため、雨漏り修繕工事を少しでも早くしたいらしく、進捗状況の問い合わせがあったので、それに回答したものです。

不動産会社の担当者との連絡は、私は100%メールで、相手は100%電話です。
言った言わない状態にしたくないので、何度もメールでと依頼しましたが、この地下の雨漏りに関しては完全に無視されて、私のメールでの問い合わせに対して全部電話での回答が繰り返されました。
当然お客さまにもccで同時にメールを送っているので、お客さまへは電話で聞いたことをメールでお伝えするという、ものすごく無駄なことをやらされました。
感想は聞いていませんが、お客さまも相当呆れていたと思いますよ。
証拠を残したくないのです。 ひどいやり方ですよね。

と言いつつも、不動産会社にせかされるまでもなく一番の被害者はお客さまなので、少しでも早くコンクリートを乾かして、雨漏り修繕工事が入れる状態にしようと現場監督も私もそれはもう一生懸命にやっています。
■骨材(砕石、砂利)の含水状態
先ほどの私のメールの中に、「コンクリートなので完全に乾くのは無理ですが、あと4~5日で表層付近は乾くと思います」とありました。

コンクリートはセメント+骨材(細骨材、粗骨材)に水を加えて、練り混ぜて固まる水和反応物ということを以前に書きました。
細骨材とは砂で、粗骨材とは砕石(砂利)のことです。
ちなみに、セメント+細骨材(砂)に水を加えたものがモルタルです。

上の画像は粗骨材(砕石、砂利)の含水状態を表したものです。
粗骨材を小さい石と思ってください。
石はびしょびしょになるまで、体内に水を吸収します。
体内が水でいっぱいになり、回りにも付着水が付いている状態が一番右の湿潤状態です。
雨水のプールに浸かっていたコンクリートは、この湿潤状態でした。
プールの水をポンプアップしてはき出し、その後雑巾で残った水を拭きとった後もまだ湿潤状態のままです。

そこでメールの「あと4~5日で表層付近は乾く」としたのが、右から2番目の表乾状態です。
本当は「表面は乾く」というのが正確なのですが、分かりやすくするため表層としました。

少し長くなりそうなので、次回に続くということでお願いします。
■リフォームプラン:地下平面図

建築コストをかけてまで、なぜ建売住宅に地下室を造ったのか?

建設会社が地下を造る際は、非常に神経を使います。
また、建築コストもかかります。
にも拘らず、どうして地下を造ったのでしょうか?

この住宅の構造は地下は当然RC(鉄筋コンクリート造)で、1階、2階は木造の建売住宅です。
地下は型枠にコンクリートを流し込み、型枠を造って床・壁・天井を継ぎ目のない一体構造で造ります。
そのため、非常に気密性や遮音性が高く、外部の騒音を遮って静かな空間を生み出します。
建築条件により3階建て住宅を建てることができないため、上に高くできない代わりに、建築コストをかけてでも
「地価がある住宅」として付加価値を付けて販売したのでしょうね。

地下室に対して、結露しやすく、湿気でムーとしているというイメージを持たれている方も多いと思います。
まさにその通りで、気密性や遮音性が高い反面、室内で発生した湿気を除去する措置を怠ると、結露やカビが発生しやすい環境になってしまいます。 
今回のポイントは、建売住宅に付加価値を付けるために地下室を造ったという点です。

次回に続きます...
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