株式会社アイネックス 公式ブログ
中古住宅のリノベーション in 杉並区 漠然としてるイメージを形にするリフォーム計画
中古住宅リノベーションin杉並区 コンクリートが劣化することなく雨漏りを修繕する
アイネックス小池です
「中古住宅のリノベーション in 杉並区 漠然としてるイメージを形にするリフォーム計画」、リフォーム現場の進捗状況の続きです。
■リフォームプラン:地下平面図
私が申し上げたいことはもうお分かりだと思います。
鉄筋コンクリート造や木造に拘わらず、既設の建物で雨漏りが発生した場合、雨の侵入経路を建物の外から止めなくては意味がないということです。
現在の地下 |
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止水工事後の地下 |
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適正な施工が行われた地下室の場合は、仮にコンクリート壁に入った雨水が入り建物内部に蒸発しても、換気設備や除湿機能で湿気から建物を護ります。
今回は何かしらの原因により、外壁から建物内部に雨が侵入したことは間違いありません。
その侵入した雨水を建物の内側から止水材でフタをして雨漏りを修繕しようとするものです。
ということはですよ、コンクリートの中に侵入した雨は地中の圧力のため行き場がなく、コンクリートの中に残ったままということです。
コンクリート建造物の劣化 |
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本来アルカリ性のコンクリートは、強い酸性雨の侵入により中性化が進み、脆弱していきます。 そして侵入してコンクリート内部にとどまった酸性雨が 鉄筋まで到達すると、鉄筋の不動態皮膜が破壊され鉄筋の腐食が進行して、最終的に鉄筋が爆裂してこの画像のようになります。
ということでコンクリートが劣化することを分かっていながら、意に反する施工法による雨漏り修繕工事の見積りなど出せるわけないですよね。 |
私がコンクリートにある程度精通しているから、こんなことを申し上げるのかもしれませんが...。
世間一般には瑕疵担保責任に絡む場合は、建物の回りを全部根切りして防水工事を行うのは大ごとなので、建物内部から止水する程度で折り合いが付いているのかもしれません。
これまで遭遇したことがないので、どうなのでしょうかね~?
建築コストをかけてまで、なぜ建売住宅に地下室を造ったのか?
建設会社が地下を造る際は、非常に神経を使います。
また、建築コストもかかります。
にも拘らず、どうして地下を造ったのでしょうか?
この住宅の構造は地下は当然RC(鉄筋コンクリート造)で、1階、2階は木造の建売住宅です。
地下は型枠にコンクリートを流し込み、型枠を造って床・壁・天井を継ぎ目のない一体構造で造ります。
そのため、非常に気密性や遮音性が高く、外部の騒音を遮って静かな空間を生み出します。
建築条件により3階建て住宅を建てることができないため、上に高くできない代わりに、建築コストをかけてでも
「地価がある住宅」として付加価値を付けて販売したのでしょうね。
地下室に対して、結露しやすく、湿気でムーとしているというイメージを持たれている方も多いと思います。
まさにその通りで、気密性や遮音性が高い反面、室内で発生した湿気を除去する措置を怠ると、結露やカビが発生しやすい環境になってしまいます。
今回のポイントは、建売住宅に付加価値を付けるために地下室を造ったという点です。
次回に続きます...