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中古住宅のリノベーション in 杉並区 漠然としてるイメージを形にするリフォーム計画

中古住宅リノベーションin杉並区 本来弱アルカリ性のコンクリートの酸性化とは?

アイネックス小池です

「中古住宅のリノベーション in 杉並区 漠然としてるイメージを形にするリフォーム計画」、リフォーム現場の進捗状況の続きです。
■リフォームプラン:地下平面図
このリフォーム現場の地下室は、デフォルトの換気設備がお粗末でしたが、それを現時点で云々しても今回の雨漏りとは関係ないのでこの辺にしておきます。
要は現在雨漏りをしているのをどう修繕するのかということですね。

私が今回の雨漏り修繕工事の見積依頼を断ったのは、修繕方法が防水工事ではなく止水工事だからと以前に書きました。
いったん足場をバラして根切りして、外部から防水工事を行うものと思っていました。
当然これは大工事で、工期が大幅に延びるのも覚悟しましたね。
しかし要請があった見積依頼は、建物内部から止水する方法で見積りをしてほしいとのこと。
この見積りは買主側不動産会社からの依頼でしたが、実際の依頼主は売主側不動産会社です。
おかしくないですか? もうぐちゃぐちゃですよ!
これからの書くことを見ていただければ、皆さんも私と同じ思いにきっとなりますよ。
コンクリート建造物の劣化
かなり劣化が進んだコンクリート建造物ですね。
これは極めてひどい例ですが、劣化の進行を食い止めないといずれこのようになります。

私が研究に携わっていたコンクリート劣化防止材は、コンクリートを雨や塩水(塩害)から守る材料です。
近年中国が化石燃料(石炭や石油)を大量に燃やすことで、大陸からの風の影響を受けて大気汚染物質PM2.5の被害や高い数値の酸性雨が降ることになります。
打設したばかりのフレッシュコンクリートは、pH10.5~pH11の弱アルカリ性です。
これが健全なコンクリートのpHの数値です。
pH(ペーハーまたはピーエイチ)とは、酸性⇔中性⇔アルカリ性を表す単位で、小さい数値ほど酸性で、大きくなればアルカリ性、pH7付近が中性という目安です。

皆さんはコンクリートの酸性化という言葉を聞いたことがありませんか?
健全な弱アルカリ性のコンクリートが徐々に酸性化することを意味してます。
当然コンクリートには好ましくない文言です。

次回に続きます...

建築コストをかけてまで、なぜ建売住宅に地下室を造ったのか?

建設会社が地下を造る際は、非常に神経を使います。
また、建築コストもかかります。
にも拘らず、どうして地下を造ったのでしょうか?

この住宅の構造は地下は当然RC(鉄筋コンクリート造)で、1階、2階は木造の建売住宅です。
地下は型枠にコンクリートを流し込み、型枠を造って床・壁・天井を継ぎ目のない一体構造で造ります。
そのため、非常に気密性や遮音性が高く、外部の騒音を遮って静かな空間を生み出します。
建築条件により3階建て住宅を建てることができないため、上に高くできない代わりに、建築コストをかけてでも
「地価がある住宅」として付加価値を付けて販売したのでしょうね。

地下室に対して、結露しやすく、湿気でムーとしているというイメージを持たれている方も多いと思います。
まさにその通りで、気密性や遮音性が高い反面、室内で発生した湿気を除去する措置を怠ると、結露やカビが発生しやすい環境になってしまいます。 
今回のポイントは、建売住宅に付加価値を付けるために地下室を造ったという点です。

次回に続きます...
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